2024年の最初の9ヶ月間において、ベトナムへのFDI（外国直接投資）は247億8000万米ドルに達し、前年同期比11.6％増を記録しました。この期間中、2492件の新規プロジェクトが登録され、1027件のプロジェクトが資本金調整を申請しました。

ベトナムのFDI誘致、11.6％増加

2024年の最初の9ヶ月間で、ベトナムは247億8000万米ドルのFDIを誘致し、前年同期比で11.6％増を達成しました。内訳としては、2492件の新規プロジェクトが登録され、その総投資額は135億5000万米ドルを超えました。さらに、1027件のプロジェクトが資本金調整を申請し、増資額は76億4000万米ドルに達しました。FDI実行額は173億米ドルに達し、同時期の2023年のベトナムのFDI 8.9％増を記録し、過去5年間で最高水準となっています。

特筆すべきは、9月単月でのFDI登録額は42億6000万米ドルに達し、年初からの累計の17.2％を占めたことです。この時期は、多くの省や市が開発計画を発表し、投資促進プログラムやパートナーとの交流を強化し、環境に配慮した持続可能な発展戦略を公表し、ベトナムの「Net Zero」への道筋を実践する時期でもありました。これらの取り組みにより、年末の3ヶ月間でベトナムへのFDI流入が引き続き大幅に増加する好条件が整いました。

2024年の最初の9か月間におけるFDI配分状況

これまでの累計で、FDI投資家は国民経済21部門のうち19部門に投資を行っています。その中で、加工・製造業が引き続き首位を維持し、総額2987億米ドル以上に達し、ベトナムにおけるFDI総額の60.7％を占めています。不動産業が第2位で715億米ドル以上、全投資額の14.5％を占めています。第3位は電力生産・配給業で、417億米ドルを投じ、8.5％のシェアを占めています。

投資国・地域に関しては、現在ベトナムにおいて148の国と地域が有効な投資プロジェクトを展開しています。そのうち、韓国が総額約883億米ドルで全FDI総額の18％を占め首位に立っています。第2位はシンガポールで811億米ドル以上、全体の16.5％を占めています。以下、日本、台湾、香港と続いています。投資家は主に、FDI誘致に優位性を持つ主要工業都市・省に集中しています。具体的には、Bac Ninh省、Ho Chi Minh市、Quang Ninh省、Ba Ria – Vung Tau省、Binh Duong省、Ha Noi市、Hai Phong市、Dong Nai省、Bac Giang省、Ninh Thuan省などです。これら10地域だけで、過去9か月間の新規プロジェクトの80.1％、国全体のFDI額の72.9％を誘致しています。

2024年のベトナムへのFDI、400億米ドル到達の可能性

2024年、ベトナムは半導体、エネルギー、電子部品製造分野を中心に、多数の大規模プロジェクトを誘致しました。特筆すべき大型投資案件としては、Amkor Technology Vietnam社の製造工場拡張プロジェクトが約10億7000万米ドルの追加投資、Foxconn社のFCPV工場プロジェクト（Bac Ninh省）が総額3億8330万米ドル、Goertek社のNam Son – Hap Linhプロジェクトが2億8000万米ドル、Victoria Giant Vietnam社のプリント基板プロジェクトが2億6000万米ドルの投資をそれぞれ実施しています。

さらに、「ベトナムイノベーションデー2024」には、NVIDIA、Qualcomm、Intel、AMD、Samsung、Metaなど、多数の大手テクノロジー企業が参加しました。本イベントにおいて、複数の大手企業がベトナムへの投資を約束しました。例えば、NVIDIAはベトナム産業の革新加速を支援すると表明し、Metaは2025年からベトナムでの仮想現実（VR）デバイスの生産拡大を計画しています。

これに先立ち、Samsung社もBac Ninh省のLEDディスプレイ製造工場に18億米ドルの追加投資を計画していることを発表しました。年初来の好調な推移を踏まえ、ベトナムは2024年のFDI誘致目標を390億～400億米ドルに設定しています。この目標は、FDIの安定的な成長と今後のベトナムへの投資を計画中のFDIプロジェクトに基づいており、十分に達成可能であると見込まれています。

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