貿易統計の最新報告によりまして、2024年10月中旬時点におけるベトナムの貿易総額は6,100億米ドルを上回り、年末には過去最高となる8,000億米ドルの達成が期待されております。

主要市場における輸出が大幅に伸長

ベトナム税関総局の発表資料によりまして、10月15日時点におけるベトナムの貿易総額は6,105.6億米ドルに達し、前年同期比では16.4％の増加を記録しております。
このうち、輸出額は3,159億米ドルを達成し、前年同期比では15.3％の伸びを示しております。主要製品分野におきまして、以下の4つの製品群が10億米ドルを超える実績を上げております：コンピュータ・電子製品および部品（552億米ドル）、電話機器および同部品（439.4億米ドル）、機械設備および付属品（401.6億米ドル）、繊維製品（288.5億米ドル）

2024年10月15日時点におけるベトナム主要品目別貿易統計（税関総局発表）

輸出需要と国内消費の拡大に伴い、コンピュータ・電子製品および同部品、機械設備および付属品、各種鉄鋼製品、各種生地等の主要品目の輸入も増加を示しております。2024年10月15日までの累計輸入額は2,946.6億米ドルに達し、前年同期比では17.5％の伸びを記録し、貿易黒字は212.4億米ドルを計上しております。

米国は引き続きベトナムの最大の輸出市場として、輸出入総額が900億米ドルを上回り、両国間における貿易総額は2024年1～9月期で1,000億米ドルの大台を突破いたしました。同期間における統計によりますと、ベトナムとEUとの貿易総額が503億米ドルに達し、うちベトナムのEU向け輸出は381.3億米ドルを記録し、前年同期比17％の伸長となっております。工業貿易省の発表によりますと、ベトナム企業各社は特に次世代自由貿易協定（FTA）の効果的な活用により、輸出入額の持続的な拡大を実現しております。

2024年末における機会と貿易総額の見通し

今後年末に至る期間において、米国、EU等の主要輸入市場の需要は引き続き増加傾向にあり、年末商戦期が控えており、特にアパレル、靴類、電子機器、農林水産品等の分野における輸出の重要な牽引力となっております。特に繊維産業に関しまして、バングラデシュから政治的安定性の高い国への受注シフトにより、ベトナムは短期的な恩恵を受けることが予測されております。

また、直近の輸入動向を見ますと、主に生産用原材料・資材の輸入が顕著な増加を示しており、この傾向は生産活動の活発化を反映しており、年末における輸出実績にもプラスの影響をもたらすものと見込まれております。

経済専門家のĐinh Trọng Thịnh准教授は次のように分析しております：「各企業が年末に向けて積極的な取り組みを続けた場合、2024年の貿易総額は7,700～7,800億米ドルに達することが見込まれます。好条件が重なれば、8,000億米ドルという過去最高額の達成も視野に入っており、2022年に記録した7,320億米ドルという従来の最高記録を大きく上回る水準となっております。これは確かに高い目標ではございますが、十分に達成可能な水準であると考えております」

出典：投資新聞、人民新聞、ベトナム税関総局

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